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「ポータブル式ニオイセンサ / XP-329ⅢR」を使ってみた

こんにちは！
測定キューブやぎです☆彡

測定器初心者の新人やぎがお送りする「メーカーさんに聞いてみたブログ」です！
初心者ならではの目線で、メーカーさんにどんどん質問していきたいと思います。
皆さまの機器選びのご参考になると嬉しいです♪

今日はシリーズ第6弾！
新コスモス電機様に「ポータブル式ニオイセンサ / XP-329ⅢR」をご紹介いただきます。

本日のゲストと機器のご紹介
ニオイセンサって何！？
導入事例
XP-329ⅢRのおすすめポイント
XP-329ⅢRを触ってみる
ニオイを測ってみる！
メンテナンス＆消耗品について
測定時の注意

本日のゲストと機器のご紹介

本日のゲスト：新コスモス電機　営業担当　H様　S様

設立以来、独自のガスセンサ技術を活かした家庭用ガス警報器、
工業用定置式ガス検知警報器、携帯用ガス検知器、さらにはニオイセンサと
その応用商品など幅広い分野の商品を開発。
測定キューブでもポータブル型ガス検知器を中心に、お客様に人気のガス検知器メーカーの１つ。

★これまでの「メーカーさんに聞いてみたブログ」記事はこちらから

本日ご紹介の機器：ポータブル式ニオイセンサ / XP-329ⅢR

無臭ガスに反応しにくい独自のセンサを搭載したニオイセンサーです。
ニオイの強弱をデジタル数字で即時表示します。
レベルと臭気指数の表示切替が可能です！

詳細はこちら→　https://sokutei-cube.com/products/shosai/2606

やぎ（以下や）：今日もよろしくお願いいたします！新コスモス電機株式会社営業担当のH様とS様です。

弊社ショップマネージャーこばやし（以下こ）：本日もよろしくお願いいたします。

新コスモス電機 H様 S様（以下H、S）：こんにちは！よろしくお願いいたします。

ニオイセンサって何！？

や：まずは、「ニオイセンサとは？」という所からお話を伺いたいと思います。
どんな事ができる機器なんですか？

S：ニオイセンサは、「ニオイの強さ」を数値化する機器です。
ニオイって、人の嗅覚では感じ方に個人差があったり、段々と慣れてしまったりして、客観的に判断するのが難しいですよね。
ニオイセンサを使えば、そんな「ニオイの強さ」を具体的な数値として可視化する事が出来るんですよ。

こ：なるほど、「ニオイの強さ」を可視化出来るんですね！

S：はい、XP-329ⅢRでは、「ニオイの強さ」を「0」～「2000」のデジタル数字で表す「レベル表示」と「臭気指数」の２つの方法で数値化する事が出来ます。

や：「レベル表示」と「臭気指数」って何ですか？？
測定値は、一般的なガス検知器と同じようにppmの様な単位で表されるんでしょうか？

H：「レベル表示」は当社オリジナルのニオイの強さを表す数値です。
「レベル表示」で表される数値は、ppmなどの様な絶対値ではなく、同じ質の臭気を比較する事を基本とした相対値です。
そのため、レベル値には単位はありません。

や：なるほど・・・相対値だから単位は無いんですね。

H：「臭気指数」は、市町村などでニオイ管理の目安に用いられている、ニオイ測定で公に認められた数値です。
正式な「臭気指数」測定のためには、資格をもった臭気判定士の手配などが必要で、結構な時間とコストがかかるのですが、XP-329ⅢRを使えば、短時間で誰でも簡単に「臭気指数」（相当値）を測定する事が出来るんですよ。

こ：XP-329ⅢRがあれば、時間とコストを抑えてニオイ管理が出来るという事ですね！

※「臭気指数」（相当値）を求めるためには、測りたいニオイに合わせた臭気指数変換テーブルを作成する必要があります（付属ソフト使用）。

業種別変換テーブルのダウンロードはこちらから→
https://www.new-cosmos.co.jp/product/smell/xp3293_3.html
（新コスモス電機株式会社ウェブサイトへ移動します）

導入事例

や：ニオイセンサは一般的にどのような所で使われているんですか？

S：工場排気などの環境測定、食品や化粧品、化学製品などの品質管理、病院や老人ホームの清掃管理などにご利用いただいております。

H：あとは、消臭剤の品質チェックにもご利用頂いておりますね。
相対的な値を見る機器ですので、ユーザー様次第で多様な使い方ができると思います。

こ：幅広い業界に導入されているんですね！これまでの事例で何かユニークなものはございますか？

S：コーヒーメーカー様からのご依頼で、「コーヒー豆の袋を開封した瞬間の香りを測定したい」という事例がありました。
「同じ商品でも購入時によって香りの強弱に違いがないか？」というような商品の品質にバラつきが無いかを確かめる為に、XP-329ⅢRをご導入頂きました。

人の嗅覚ではニオイの客観的な判断は難しいからこそ、品質管理にニオイセンサーを導入されるユーザー様も多いですね。

や：コーヒーの香りまで・・・！使い方次第でさらに多様なニーズに対応できそうですね。

XP-329ⅢRのおすすめポイント

こ：ニオイセンサといえば、やはり新コスモス電機！というイメージがあります。

H：ありがとうございます。
初代ニオイセンサの販売開始当初は他社には類似の機器がなく、画期的な商品として非常に多くのお問い合わせをいただきました。
対応しきれないほど多くのお問い合わせがあり、一時は問い合わせ窓口をストップせざるを得なかったほどです（笑）

こ：それはすごい・・・！御社はニオイセンサのパイオニアということですね！

や：ということは、機器選びに悩んだら、新コスモス電機のニオイセンサを選べば間違いありませんね！

や：では、XP-329ⅢRのおすすめポイントを教えていただけますか？

H：まず、センサがニオイの無いガスに反応しにくい事ですね！
他社製品には、水素等のニオイの無いガスにも反応してしまう機器もあるようです。
当社独自開発のセンサにはニオイ分子選択性があるので、アルデヒドやアルコール等のニオイのあるガスのみに反応します。
さらに、高感度センサですので微量なニオイをとらえることが出来ますし、再現性も優れています。

こ：分子レベルでニオイの有無を選別しているんですね！

S：あとは、メモリ機能、データ出力が標準で付属していること、活性炭フィルタを用いることでゼロベース調整の値をほぼ一定に設定できる所もおすすめポイントです！
品質管理など本格的にニオイ測定をされたい場合は、簡易的な製品ではなく、XP-329ⅢRをおすすめします。

XP-329ⅢRを触ってみる

や：それでは、XP-329ⅢRを触らせていただけますか？

S：はい！どうぞ。

や：少し大きめですが、女性でも十分片手で持てるサイズと重さですね。

こ：スマートフォンと並べてみるとこんな感じです。

や：上部の白い突起部が、吸引ノズル、黒い突起部が活性炭フィルタですね。
手前についている、銀色の短い突起部はなんですか？

H：こちらは、吸引したガスをはきだす排気口です。
より正確な測定をする為には、吸引口と排気口を循環させて空気の濃度を均一にすることが大切です。

や：右側面にはACアダプタの差込口と電池蓋がありますね。単3乾電池４本で使えるんですね。

こ：乾電池での連続使用時間はどのくらいですか？

S：約8時間以上です！電池残量表示と、電池寿命警報アラーム機能付きです。
より長時間連続使用されたい場合は、ACアダプタをご利用ください。

こ：下側面についている、差込口のようなものは何でしょう？

H：外部出力のDINコネクタの差込口です。
コネクタ付出力ケーブルと専用ソフトが標準で付属しているので、すぐにPCに測定データを取り込む事が出来ます。
さらにアナログ出力も可能です。

ニオイを測ってみる！

や：いよいよ測定を開始したいと思います！
測定方法を教えていただけますか？

S：まずは左上のダイヤルを［Air］に合わせてください。
そして［POWER］ボタンを長押しすると電源が入り暖機運転がはじまります。

や：ブーッという音が鳴りはじめて、「please wait」の表示とともに数字がカウントダウンされはじめました。

S：この音は、ガスを吸引している音です。
電源を入れている間中音がしますが、故障ではないのでご安心くださいね。
ダイヤル［Air］設定時は、活性炭フィルタからガスが吸引されます。

S：「READY！」と表示されますと、暖機運転完了です。
ゼロベース調整を行いますので、ダイヤルは［Air］のままで、［SET］ボタンを押してください。

や：「0000」と表示されました！

S：「0000」と表示されますと、ゼロベース調整完了です。ダイヤルを［Odor］に合わせてください。
ダイヤルを［Odor］に設定すると吸引ノズルからガスが吸引され、臭気測定が開始されます。

こ：まずは、商談スペースのニオイを確認してみましょう。

こ：レベル値「0017」で安定しました。
レベル値は「0」～「2000」で表示されるので、なかなか低い値という事ですね。
臭気指数表示への切り替えはどのように行うのですか？

S：臭気指数表示への変更は、まず［MODE］ボタンを押します。
次に［SET］ボタンで、あらかじめ専用ソフトで変換テーブルを設定したINDEXを選択してください。
今日は「INDEX１」を選択してみましょう。

や：表示画面左上の「MONITOR」の下の文字が、「LEVEL」から「INDEX1」に変わりました！

こ：商談スペースの臭気指数は「01」ですね。

や：続いて、トイレ、給湯室、ゴミ箱のレベル値を測定してみたいと思います。

トイレ「0049」

給湯室「0033」

ゴミ箱「0084」

や：お昼ご飯のゴミを捨てた後という事もあり、ゴミ箱のレベル値は少し高めなようですね。

こ：測定データは自動的に保存されるんでしょうか？

H：データ保存をする場合は［REC］ボタンを押してください。
データ保存中は、表示画面右上に「REC（サンプリング間隔）」と表示されます。
サンプリング間隔は、「1s・3s・10s・60s」から設定可能です。

S：最後に、数値の上昇が予想される消毒用アルコールも試してみましょう！
ビニール袋に消毒用アルコールをシュッとひとふきしまして・・・

や：測定してみると・・・・

や：数値がどんどん上昇していきます！
最終的には「0709」！かなり高い数値になりました！

H：測定終了後は、ダイヤルを［Air］に設定し、測定開始時と同じ「READY！」の表示を確認してから電源を切るようにしてくださいね。

メンテナンス＆消耗品について

や：ガス検知器と同じように、ニオイセンサにも校正は必要なんですか？

S：その通りです。こちらの機器は年に1回の校正が必要です。
また、XP-329ⅢRはメンテナンスのタイミングをお手元で確認する事が出来ます。
暖機運転終了後に「READY（High Level Base）」と表示されたり、ゼロベース設定時に表示されるバーグラフメータが左から7つ目を超えるとメンテナンスが必要です。

H：校正もメンテナンスも当社にお任せくださいね。

や：活性炭やフィルタエレメント等の消耗品は、ユーザー様ご自身での交換も可能なんですか？

S：はい。ユーザー様ご自身でも交換いただけます。

こ：交換時期の目安はありますか？

H：ユーザー様の使用頻度や使用状況により異なるので、一概には言えないですね。
活性炭が劣化しますとゼロベース値が高く設定されてしまうので、「READY（High Level Base）」と表示される時には活性炭の交換をお試しください。
定期的な校正・メンテナンスを行われていない場合は、当社にメンテナンスをご依頼くださいね。