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あなたもこれで水質博士!?水質測定の基礎知識

水質の基礎知識

PHや濁度、よく聞く言葉だけれど、詳しく知らない… 測定の基準などはあるの?

水質測定の際に頻繁に出てくるPHや濁度といった言葉、知っているようで知らないことも多いものです。今回は、水質の各測定項目とそれぞれに定められている基準等の観点から、水質の基礎知識についてご説明します。

こちらから気になる項目をクリック!

PH

PHとは?

PHとは、水溶液の酸性・アルカリ性の度合いを表す単位です。水素イオン指数とも呼ばれています。

PH


中性をpH7とし、これより低い数値を酸性、高い数値をアルカリ性と呼びます。
水中の物質の反応は、このpHの値によって大きく変わることが多いため、水の化学的性質を表す指標ともなります。このため環境測定に加え、幅広く産業分野でもpHの計測が行われています

<PH数値一例>

胃液 1.8 ~ 2.0 煎茶 5.9位 唾液 7.2 ~ 7.4
レモン 2.0 ~ 3.0 水道水 5.8 ~ 8.6 血液 7.4
ワイン 3.0 ~ 3.7 牛乳 6.4 ~ 7.2 8.2
ビール 4.0 ~ 4.5 母乳 6.8 ~ 7.4 海水 8.3位
醤油 4.5 ~ 4.9 石鹸水 9.0 ~ 10.0
炭酸水 4.6位
5.6位

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ORP

ORPとは?

ORP(酸化還元電位)は、その名の通り水中の酸化還元状態を表す数値です。単位はVを用います。

ORP


プラスの数値が大きいほど酸化されている水、逆にマイナスの数値が大きいと、還元力が強い水であるといえます。

このORPは、生物の生育にも影響を与えます。
ORPの値が低いと、嫌気度が高くなり、嫌気呼吸を好むメタン菌等が生活しやすくなります。逆にこの値が高いと、好気的であるといえます。水中に有機物等が多くなると、ORPの数値は下がります。清浄な水はこのORPが高くなる傾向にあります。

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PHとORPの比較表

  pH計 ORP計
測定対象 水素イオン 酸化・還元に関係する全てのイオ ン
表示単位 濃度指数 電圧(mV)
作用電極 水素イオン選択性ガラスまたは半 導体電極 白金または金電極
基準電極 銀/塩化銀 銀/塩化銀

濁度・色度・SS

濁度とは?色度とは?SSとは?

濁度

濁度とは、水の濁りの程度を表すものです。 微細な粒子が水中に分散している状態です。

吸光光度を用いた方法、散乱された光量を計測する方法、校正にカオリンを用いる方法、ホルマジンを用いる方法など、様々な方法があります。NTU・FTU・度・mg/l・ppmなど、単位にも種類があるので注意が必要です。
また濁度を測定する範囲は広く、上下水道から河川・湖沼海域、工業排水等様々な場面での指標となります。

色度とは、水中に含まれる溶解性物質などが持つ色調を黄色で見た時の度合いを示します。

色度が変化する理由として、水に含まれる鉄などの金属やフミン酸などがあり、水のそれらによる汚染度を示すのが色度です。

SSとは、懸濁物質または浮遊物質のことであり、完全に水に溶けていない物質のことです。

SS水中の溶存酸素を消費したり、魚類などを死亡させたり光の透過を妨害することで光合成に害を与えたりすることで、水質汚染の原因となります。


【水道水施行規則】
  濁度:5度以下 、 色度:2度以下

【水質汚濁防止法に基づく排水基準】
  SS:200(日間平均 150)

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溶存酸素(DO)

溶存酸素(DO)とは?

溶存酸素(DO)とは、水中に溶解している酸素のことを指します。一般の環境において、溶存酸素量は大気からの溶け込みに加え、水中植物の光合成にもかかわってきます。

溶存酸素


例えば水中に植物が繁茂していると、光合成が活発になり、日中は高いDO値が示されることがあります。こういった地域だと、逆に夜には植物の呼吸によって水中の酸素が消費され、貧酸素状態に陥ることがあり、DO値が急激に下がる場合があります。

この急激な低下によって魚などの水生生物が生息できなくなるなどといった影響を与えます。
有機物量が多い=溶存酸素が低い

溶存酸素は水質汚濁に係る環境基準が河川や海域などの水域によって定められており、一般的に数値が低いほど、水質が悪いことになります。

 

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COD

CODとは?

COD(化学的酸素要求量)とは、水中の有機物が酸化されるために必要な酸素の量のことです。

COD


水質の指標の一つとなっており、排水基準などに採用されています。 数値が高いほど、水中の汚染物質の量が多いということになります。

【環境省 排水基準を定める省令 】
   生活環境項目:160mg/L
      (日間平均 120mg/L)
   ※日間平均:一日の排出水の平均的な汚染状態

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BOD

BODとは?

BOD(生物化学的酸素要求量)は、水中の有機物などを酸化するために好気性微生物が必要とする酸素の量を表したもののことです。

BOD


BOD(生物化学的酸素要求量)は、水中の有機物などを酸化するために好気性微生物が必要とする酸素の量を表したもので、水質汚濁の最も一般的な基準の一つとして用いられています。
この数値が大きくなると、水質汚濁が進んでいることになります。

項目類型 利用目的の
適応性
基準値 該当水域
水素イオン濃度 (pH) 生物化学的
酸素要求量
(BOD)
浮遊物質量
(SS)
溶存酸素量
(DO)
大腸菌群数
AA 水道1級
自然環境保全及びA以下の欄に掲げるもの
6.5以上
8.5以下
1mg/L
以下
25mg/L
以下
7.5mg/L
以上
50MPN/
100mL以下
第1の2の(2)により水域類型ごとに指定する水域
水道2級
水産1級
水浴 及びB以下の欄に掲げるもの
6.5以上
8.5以下
2mg/L
以下
25mg/L
以下
7.5mg/L
以上
1,000MPN/
100mL以下
水道3級
水産2級
及びC以下の欄に掲げるもの
6.5以上
8.5以下
3mg/L
以下
25mg/L
以下
5mg/L
以上
5,000MPN/
100mL以下
水産3級
工業用水1級
及びD以下の欄に掲げるもの
6.5以上
8.5以下
5mg/L
以下
50mg/L
以下
5mg/L
以上
工業用水2級
農業用水
及びEの欄に掲げるもの
6.0以上
8.5以下
8mg/L
以下
100mg/L
以下
2mg/L
以上
工業用水3級
環境保全
6.0以上
8.5以下
10mg/L
以下
ごみ等の浮遊が認められないこと。 2mg/L
以上
測定方法 規格12.1に定める方法又はガラス電極を用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 規格21に
定める方法
付表9に
掲げる方法
規格32に定める方法又は隔膜電極を用いる水質自動監視測定装置によりこれと同程度の計測結果の得られる方法 最確数による定量法  

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導電率

導電率とは?

水中での電気の通りやすさを指します。

導電率


含有物が多いということは、電気抵抗が小さいことを意味するため、電気を通しやすく。逆に含有物が少ないと電気を通しにくいということになります。
含有する電解質濃度を知る指標としても用いられています。
またこの電解質にはナトリウムイオンも含まれるため、最近は塩分濃度の計測の際にも導電率が用いられる場合があります。

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TDS

TDSとは?

TDS(溶解性蒸発残留物質)とは、懸濁物がほとんどない状態の試料水をそのまま蒸発させて、残った物質のことです。

TDS


TDS(溶解性蒸発残留物質)とは、懸濁物がほとんどない状態の試料水をそのまま蒸発させて、残った物質 のことです。ppmなどであらわされます。
不純物の含有量にも直結するため、水道水の調査に用いられたり、熱帯魚などを飼育する際の水質管理の指標にも用いられたりすることがあります。

軟水 100 ppm以下
中硬水 100~300 ppm
硬水 300 ppm以上
一般河川平均 約60 ppm
日本の水道水 40~200 ppm
日本近海の海水 35000 ppm~

 

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いかがでしたか?

いかがでしたか?測定キューブでは、多種多様な水質測定器をご用意しております。

是非身近な水を計測してみてくださいね。

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