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ガス検知器でよく見る単位について(ppm・vol%・LEL・UEL・%LEL・燃焼範囲・指示精度・サービスレンジ)

ガス検知器でよく見る単位まとめ

ガス検知器には、さまざまな測定単位が用いられることをご存じでしょうか? ガス濃度の測定単位に関する知識は、ガス検知器の選定をする上で必須となります。 主なガス検知器の測定範囲をあらわす単位についてご紹介致しますので、 是非、ガス検知器の選定にお役立てください!

目次

ppm

ガスの濃度を百万分の1の単位であらわしたものです。 体積比を表しており、 比較的低い濃度を計測する際に使用されることが多い単位です。 工場内の日常点検やタンク内作業の安全確認、タンカーの船倉の点検などに使われています。

1%=10000ppm

vol%

ガスの濃度を体積の100分の1であらわしたものです。 比較的濃度が高い場合に使用されることが多い単位です。 ガスの置換作業の確認などに使われています。

1vol%=10000ppm

%LEL

可燃性ガスの爆発下限界濃度を100として可燃性ガスの濃度を100分の1であらわしたものです。 可燃性ガス等を計測する際に使用されることが多い単位です。

爆発下限界濃度(LEL:Lower Explosive Limit)

可燃性ガスが空気と混合して着火によって爆発を起こす最低濃度です。

例:水素の最低濃度は4.0vol%

参考図

vol%と%LELについて

爆発上限界濃度(UEL:Upper Explosive Limit)

可燃性ガスが空気と混合して着火によって爆発を起こす最高濃度です。

例:水素の最高濃度は75vol%

vol%と%LELの関係性

上記で説明したように、爆発下限界をLELと言い、vol%で表記します。 その爆発下限界「vol%」を100としてガスの濃度を100分の1で表したものが「%LEL」となります。

例:水素のLELは4VOL%で、その場合4VOL%=100%LELとなり、測定した水素濃度が2VOL%の場合50%LELとなります。

燃焼範囲

可燃性ガスが空気と混合して着火によって爆発を起こす濃度範囲です。 爆発上限界と爆発下限界との間の濃度のことです。  例:水素の爆発範囲は4.0vol%~75vol%

分解能

測定機器によって読み取れる最小読み取り値のことです。

指示精度

測定範囲全域において、測定値を正確な値と比較した際の許容誤差範囲です。

サービスレンジ

ガス検知により濃度の値を示しますが、精度外となる範囲です。

主要可燃性ガスの爆発下限界一覧表

ガス及び蒸気名 分子式(化学式) 燃焼(爆発)下限界[vol%]
水素 H2 4.0
メタン CH4 5.0
プロパン C3H8 2.1
エチレン C2H4 2.7
プロピレン C3H6 2.0
アセチレン C2H2 2.5
トルエン C6H5CH3 1.2
O‐キシレン C6H4(CH3)2 1.0
メタノール CH3OH 6.0
エタノール C2H5OH 3.3
アセトン (CH3)2CO 2.1
メチルエチルケトン CH3COC2H5 1.8
酢酸エチル CH3COOC2H5 2.0
酢酸ブチル CH3COO(CH3)2CH3 1.7
ガソリン 1.0
n‐ヘキサン CH3(CH2)4CH3 1.1
ブタジエン CH2=CHCH=CH2 2.0
アセトアルデヒド CH3CHO 4.0
塩化ビニル CH2=CHCl 3.6
一酸化炭素 CO 12.5
アンモニア NH3 15.0
硫化水素 H2S 4.0
ベンゼン C6H6 1.3
アクリロニトリル CH2=CHCN 3.0
酸化エチレン CH2CH2O 3.6
シアン化水素 HCN 5.6